元リーフオーナーによる日産キックス試乗|動画まとめ

1857回視聴・2020-09-22 21:39:04

日産がノート、セレナに続く第3のe-Powerモデルとして発売したキックス。
元々4年ほど前から南米をはじめアジア諸国で好評を得ていたものに大幅に手を加えさらに自慢のe-Powerシステムを搭載。国内ではパワーソースをe-Power一本に絞っての発売。

ここでe-Powerについてちょっとおさらいしておくと、走行はモーターのみで行い、その電力はエンジンで発電する。駆動は電気エネルギーのみなのでリーフなどのBEVと同じ。ただしリーフは充電が必要だがe-Powerは充電用エンジンのガソリンが必要。
トヨタに代表されるハイブリッドは、あくまでもエンジンによる駆動が主体でモーターは補助的なもの。BMWのi3のレンジエクステンダーモデルも発電用エンジンを積むが、これは補助的なもので、駆動は大型バッテリーにリーフのように充電して電気によるモーター駆動である。

BEVのリーフに2年乗ってみてモーターだけによる静粛性、滑らかにかつ力強く加速する様にすっかり魅了された。
一番のネックは充電の問題。自分が乗っていたのは初代モデルの中の最終版であったが、フル充電しても一度の走行距離は200km程度。エアコンを使うと150km程度に落ち、高速道路を100km/h巡航でも100kmくらいしか走らない。(現行型はバッテリーも大きくなり走行距離はかなり伸びているらしい)
それでも自宅に充電コンセントがあるので、夜間コンセントに差しておけば朝にはフル充電となっているのでガソリンスタンドに行かなくても良いのは便利であった。
問題は出かけた先でEVやPHVの増加に伴い、いわゆる「充電待ち」が増えた。充電場所にたどり着いても先客が居ると自分の番まで待たなくてはいけない。先客が充電を始めたばかりだと30分待ってようやく自分の番となる。ちなみに名古屋まで行ったときは片道だけで6回充電した覚えがある。
そんな訳で充電しなくてもEVの走りが楽しめるe-Powerの登場である。もちろんガソリンは必要だが、このキックスの場合1.2ℓ直列3気筒の発電用エンジンの燃費はWTLCモードで21.6km/ℓ、ガソリンタンク容量は41ℓなので理論上は満タンで800km以上は行ける。あくまでも計算上であるが名古屋までなら往復600kmを無給で往復できる。

前置きが永くなったので早速この新型キックスに乗り込んでみよう。
このキックスはインテリアの違いだけのシンプルな単一グレード設定で、Xグレードが2,759,900円。オレンジのインテリアのXツートンインテリアエディションが11万円高の2,869,900円である。今回の試乗車はこのXツートーンインテリアエディションである。

動画にもあるように鮮やかなオレンジをあしらったインテリアは派手ながら上質感があり、たっぷりとしたシートも座り心地が良い。今回もカメラマンは後席の妻であるが、後席も広くシートもたっぷりして、前席よりも高い位置に座るので視界も良く閉塞感が無いと言う第一印象。

走り出してまず感じたのは軽いということ。車両重量は1,350kgであるのでそこそこの重量はあるが、パーキングスピードでのステアリングの軽さやアクセルペダルを踏むとすぐに260Nmの最高出力を発生するモーターによるものが起因した軽さかと思う。
先日試乗したヤリスクロス・ハイブリッドの車両重量は1,270kgでキックスよりも80kgほど軽いが発進時に使うモーターの最大トルクは141Nmであるので、明らかにキックスのほうが出足は軽やかである。ちなみにこのキックスの260Nmという最大トルクは同じカテゴリーのマツダCX-30のディーゼルの270Nmに迫るものであるが、あちらの車両重量は1,460kgとキックスよりも110kg重い。

以前乗っていた初代リーフ(ZE0型)の後期モデルは同じEM57型のモーターを搭載するが、このリーフは254Nmであったのでキックスのほうが出力がアップしているが、味付けの違いかあるいはリーフのほうが低い座席のせいかフル加速のときの迫力はリーフのほうが上回っていた感じだ。また乗り味もリーフのほうが大きく重いので、どっしりした重みがある乗り心地がする。この辺はハッチバックとSUVの違いで好みの問題であろう。
かといってキックスの操縦安定性に不安がある訳でなく、今回の試乗でもステアリングを切るとスッと鼻先が入りロールもあまり感じさせずコーナーを抜けていくので安心して走れたので、ちょうど良い味付けなのかも知れない。

荒れた路面では多少固さを感じることもあるが、もちろん、とくに跳ねたりするわけではなくしっかりと支えている。これが日産の味付けだと思うので、この辺は好みの問題だと思う。

一度このEVの走りの気持ち良さを知ってしまうとなかなかガソリン車に戻れないが、EVの充電に不安があるという向きにはこのe-Powerのキックスを体験してみることをお勧めする。
クルマ好きの多くは、クルマというのはエンジン音の盛り上がりが無くては面白く無いと言うが(実は自分がそうだった)、この電気で走るクルマも中々面白いもんです。

いろいろ言われている日産ですが、久しぶりの新型車キックスで巻き返しのキックオフとなることを期待したいものです。

-日産

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